欧州宇宙機関（ESA）の科学者たちは、月を訪れる宇宙飛行士のための発射台とシェルターの設計にレゴブロックの活用をテストしました。
このレゴブロックは約45億年前の隕石を使用して、3Dプリントされました。
欧州宇宙機関（ESA）が隕石の塵から作ったレゴブロック
欧州宇宙機関（ESA）の科学者たちは、アルテミス計画の一環として、月を訪れる宇宙飛行士のための発射台とシェルターを設計する際に、レゴブロックの組み立てへの愛情に目を向けました。宇宙の素材を使って構造物を作れるかどうかをテストするために、チームは隕石の塵を使ってレゴブロックに似たものを3Dプリントし、小規模な構造物の組み立てブロックとして使用できるかどうかを確認しました。
実際の建造物は月で見つかる材料を使って作られるが、まずは宇宙の材料が建築ブロックにできるかどうかを理解する必要があり、それを小規模で行う必要があった。月の宇宙材料はレゴリスだが、地球上にはアポロ計画で収集されたごくわずかなサンプルしかない。そこで研究チームは、非常によく似た別の宇宙材料である隕石に目を向けた。隕石を粉々に砕き、少量のポリ乳酸とレゴリス模造品と混ぜて、レゴブロックに似た3Dプリントのレンガを作り、ESAスペースブリックを作った。彼らが使用した隕石は約45億年前のもので、2000年に北西アフリカで最初に発見され、技術的にはL3-6に分類されている。これは角礫岩で、大きな金属粒子、含有物、コンドリュール、その他の石隕石要素など、さまざまな要素が組み込まれている。
2000年にアフリカ大陸北西部で見つかった約45億年前の隕石といえば、NWA869でしょうか……？
素材感むき出しで表面が凸凹していますが、形状は見慣れたレゴブロックそのもの。
これはこれで、カッコいいな……
月面での建造物は材料も問題となる
このプロジェクトについて、ESAの科学担当官エイダン・カウリー氏は次のように語っています。「私たちのチームは宇宙旅行の未来に向けて取り組んでおり、上空だけでなく地球上で見つけられるものからもインスピレーションを得ています。月面に建造物を建てた人は誰もいません。そのため、どのように建てるかだけでなく、材料も持って行けないので何から作るかも考えなければなりません。私と私のチームは創造的な建築が好きで、宇宙の塵をレゴブロックのようなレンガに成形できないか探って、さまざまな建築技術をテストしようというアイデアを思いつきました。結果は驚くべきもので、レンガは通常よりも少し粗く見えるかもしれませんが、重要なのはクラッチの力がまだ機能し、私たちが遊んだりデザインをテストしたりできることです。」
レゴ グループのクリエイティブ リードであるダニエル ミーハン氏は、レゴ ブロックが創造的な遊び以外にも現実世界に与える影響について言及し、次のように述べています。「最近、宇宙は依然として大きな関心を集めている分野であり、アルファ世代の子供たちの 87% が新しい惑星、星、銀河の発見に興味を持っていることがわかりました。ESA チームがレゴ システム イン プレイを使用して宇宙旅行を推進することで、子供たちにレゴ ブロックの組み立てに関しては本当に無限の可能性があることを示し、子供たちが自分だけの宇宙シェルターの組み立てに挑戦するきっかけになればと思います」
ESA スペース ブリックは世界中のレゴ ストアで展示される
欧州月面の将来のインフラ整備における重要な役割に続き、15 個の ESA スペース ブリックが世界中の厳選されたレゴ ストアで展示され、子供たちが宇宙旅行についてさらに学び、自分だけの月面シェルターを建設する意欲を刺激します。ESA スペース ブリックは、米国、カナダ、英国、ドイツ、フランス、デンマーク、スペイン、オーストラリアの厳選されたレゴ ストアと、デンマークのビルンにあるレゴ ハウスで 6 月 24 日から 9 月 20 日まで展示されます。
LEGO® ブロックの科学者が月面に宇宙飛行士シェルターを建設 – 当社について – LEGO.com
残念ながら日本では展示されません
( 画像出典: LEGO® ブロックの科学者が月面に宇宙飛行士シェルターを建設 – 当社について – LEGO.com )
さいごに
欧州宇宙機関（ESA）が隕石の塵から3Dプリントで作ったレゴブロック、ESAスペースブリックを紹介しました。
月面で材料を調達し、建造物を建てる……。
非常に困難な課題ですが、ESAスペースブリックが一つの解決策になるかもしれませんね。
先日、海洋廃棄物から3Dプリントされたエッフェル塔の模型を紹介しました。
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