

映画『ホーム・アローン』の公開から35年。2025年のホリデーシーズンに、マコーレー・カルキンが再びケビン・マカリスターとして帰ってきました。
ただ、舞台は、もう泥棒対策ではありません。大人になったケビンが気にかけるのは、一人暮らしの母の“老い”と“安全”。
そのテーマを、温かさとユーモアで包んだのが、在宅シニアケアサービス「Home Instead」のホリデーキャンペーン 「Home, But Not Alone」 です。
大人になったケビン・マカリスターの新たな安全計画
「Home But Not Alone」
キャンペーンの中心となる 60秒 のメイン動画では、すっかり大人になったケビン・マカリスター(マコーレー・カルキン)が登場します。
彼がいま抱えているのは、かつてのような泥棒への心配ではありません。
「母さんが一人でいるのが心配なんだ。転んだり、雪に閉じ込められたりしたらどうしようって」と語る姿には、年を重ねた家族を思う誰にとっても身近なやさしい不安が映し出されています。
物語は、手描きの “Mom’s Safety Plan(ママの安全計画)” から始まります。


どこか昔のケビンを思わせる線や矢印が並び、
- 「Stapled quilts to windows」(窓にキルトをホチキス止め)
- 「Super Secure Carpet」(カーペットを床に釘打ち)
- 「Banana peel detector」(バナナの皮検知器)
- 「Turbo stairlift」(ターボ機能付き階段昇降機)
- 「Retinal scanner for fridge」(冷蔵庫に網膜スキャナー)
……やってることは昔と同じ“過剰防御”、でも守りたい相手は母親。まるでワナを張り巡らせたあの作戦図の大人バージョンです。
そしてケビンは、思いついた作戦を実行。前庭の飾りつけをひたすらバブルラップで包み込みます。


( 画像出典: Home Instead / YouTube )
そこへ現れたのは、隣に住む無口な老人・マーリーの孫娘。彼女は祖父そっくりのブーツを履き、祖父を思わせる調子でこう伝えます。
「話してみたら? 助けが必要かどうか、まずは会話からよ」
映画『ホーム・アローン』では、ケビンがマーリーと会話することで不安を乗り越えました。 今回もその構造を踏まえつつ、“いまを生きる大人のケビン”が同じ壁に向き合う。その脚本の妙が、ノスタルジーだけに終わらせない深さを生んでいます。
『ホーム・アローン』の名シーンをモチーフにした3本の短編動画
60秒版のほか、映画ファンがニヤリとする短編3本も制作されており、キャンペーンサイトで公開されています。
1. Groceries(15秒)
スーパー帰りのケビンが袋を抱えて歩く、あの名シーンを彷彿とさせる一幕。袋が“ビリッ”と裂け、食品が散乱するセルフパロディで、マコーレー・カルキン本人が演じるからこそ成立するユーモアです。
2. Your Turn(6秒)
母を家に残し安心して外出する短いカット。かつて“置いていかれた”子どもだったケビンが、今ではプロの介護者の力で母を安全に任せ、自分の時間を取り戻す様子を描いています。
3. The Delivery(6秒)
作品の象徴的なピザシーンをアレンジ。今回は母のために宅配を頼む穏やかなひとときで、かつての名シーンのほのかな“残り香”が、映画ファンの心をそっとくすぐります。
これらの広告が放映されるのは、2025年11月1日〜翌1月11日。
家族が集まるホリデーシーズンに合わせ、日常のささいな変化に気づきやすいタイミングを活かし、そっと背中を押すメッセージ設計になっています。
関連情報
今回のキャンペーンは、シニア向け在宅ケアサービス「Home Instead」によるものですが、広告自体はサービス紹介ではありません。伝えたいのはただ一つ——「大切な人が年を重ねたとき、まず必要なのは“会話”」。コミカルな過剰防御、ノスタルジー、マーリーの孫娘の登場。すべてはこのメッセージに導くための仕掛けです。
「親が歳を重ねる」という普遍的なテーマを、“もしケビンならどうするか”という物語に置き換えることで、重くなりすぎず、深く心に響く。「恐怖ではなく、会話こそが家族を守る」——そんなシンプルでありながら難しいことを、軽やかに描いているのがこの広告の魅力です。
『ホーム・アローン』を観る前にこのキャンペーン動画を見ておくことで、笑い方も、感じ方も少し変わってくるかもしれません。
( 情報・文・画像出典: Home Instead / YouTube )
( 情報出典: Home Instead )
( 情報・文出典: Business Wire )
『ホーム・アローン』に関連する話題では、『ホーム・アローン』シリーズの母親役キャサリン・オハラと名優ウィレム・デフォーを起用した、米国ビールブランド「ミケロブウルトラ」のコマーシャル「The ULTRA Hustle」も紹介しました。この広告では、二人がピクルボールの勝負でビールを「まきあげ」ます。


また、DICK’S Sporting Goodsが公開した2024年のホリデー動画「A Watt Holiday Classic」も紹介しました。『ホーム・アローン』『エルフ』など名作映画への愛が詰まった、J.J.ワット一家によるユーモラスなオマージュ演出が魅力のキャンペーンです。


名作映画のキャラクターが帰ってきた話題では、DeLorean Labs の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ファン心をくすぐる「タイムカプセル」キャンペーンも紹介しました。デロリアンと共に、クリストファー・ロイドがドク役で登場する映像はファン必見です。


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