私たちの健康は「腸」から始まる──このメッセージをユニークに表現したのが、ニュージーランドのウェルネスブランド「No Ugly」のキャンペーン「No Ugly Gut Biome」です。
広告代理店Droga5 Aotearoaとのコラボレーションにより、腸内細菌を“アート”に変えるこのプロジェクトは、腸内環境の美しさを生きた細菌を用いて視覚的に表現しています。
善玉菌が生み出す「美」の世界
このキャンペーンでは、No Uglyの腸活トニック「No Ugly Gut」に含まれる善玉菌、バチルス コアグランス(Bacillus coagulans)を培養し、その成長過程をアート作品として可視化しました。

培養に使用されたのは、科学実験で一般的に用いられる「寒天培地(Agar Plate)」です。
37℃という人間の体温に近い温度で培養された細菌は、栄養豊富な寒天培地の上で、まるで生きているかのように美しい模様を描き出します。

このプロジェクトは、著名な微生物学者ドクター・シウクシー・ワイルズとのコラボレーションによって実現しました。
彼女は、バクテリアが持つ美しさを可視化することの重要性を語り、私たちが普段目にしない「見えない美」を引き出すことに挑戦しています。
科学 × アートがもたらす新しい表現
このキャンペーンの魅力は、科学的なアプローチを活かしつつ、アートとして昇華させた点にあります。動画「No Ugly Gut Biome Campaign」では、37℃の環境下で育つ善玉菌の成長を記録し、その過程を通じて「目に見えないものを可視化し、美しさを伝える」というプロジェクトの本質を強調しています。
No Ugly Gut Biome Campaign
私たちは普段、細菌というと病気や汚れを連想しがちですが、実際には生きていく上で欠かせない存在です。このプロジェクトは、そんな細菌のポジティブな側面を鮮やかに映し出しました。
関連情報
外見の美しさにこだわる風潮が広がる中で、このプロジェクトは腸内の健康をアートとして表現し、私たちが普段考えない「内面の美しさ」を再認識させてくれます。
No Uglyの活動は、健康的なライフスタイルの重要性を広めるだけでなく、本当の美しさについて考え直すきっかけを提供しています。
先日、インドの食品メーカー、ブリタニアが発表した「Nature Shapes Britannia」キャンペーンのユニークな屋外広告デザインを紹介しました。

また、コカ・コーラの環境と健康への影響を批判するアートプロジェクト「The Undrinkable Can」を紹介しました。

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