5分間かむだけでヒーローになれるガム——「Hero Gum」登場

噛むだけで骨髄バンクに登録できる、命を救うガム「Hero Gum」の画像
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ガムを噛む数分が、誰かの命を救うことになるとしたら——。

そんな驚きのアイデアが、アメリカで現実になりました。ニューヨーク・メッツの本拠地シティ・フィールドでデビューした「ヒーローガム(Hero Gum」は、噛むだけで骨髄バンク(造血幹細胞提供者登録)に登録できる、世界初の“命を救うガム”です。

このガムを噛むことで、あなたも「誰かのヒーロー」になれるかもしれません。

目次

5分間ガムを噛んであなたもヒーローに

この革新的なキャンペーンを仕掛けたのは、米国の非営利団体「Gift of Life Marrow Registry」。

彼らは、骨髄バンク登録のプロセスをもっと手軽にしたいと考え、ガムを噛むだけでDNAサンプルが採取できるという、画期的なアイデアを生み出しました。

噛むだけで骨髄バンクに登録できる、命を救うガム「Hero Gum」の画像

使い方は驚くほどシンプルです。

  1. ガムを5分間噛む
  2. 噛んだガムを専用の容器に入れる
  3. 容器を郵送する

これだけで、血液がんなどの難病に苦しむ患者さんに適合するドナーかどうかを調べることができます。これまで主流だった綿棒の頬スワブ(綿棒で頬をぬぐう方法)すら不要で、手軽に登録が可能。 登録のハードルが一気に下がりました。

ヒーローガム、MLBメッツ戦での導入で、一気に認知拡大へ

この「ヒーローガム」は、2025年8月1日にMLBのニューヨーク・メッツ対サンフランシスコ・ジャイアンツ戦でお披露目されました。会場のシティ・フィールドでは、観客がGift of Lifeのブースに立ち寄り、ガムを受け取ってその場で登録。さらに、スタジアムの巨大スクリーンでは、アニメーション動画によるキャンペーン映像が流れ、観客の関心を一気に集めました。

元メッツ投手・ロン・ダーリング氏のサインがもらえるチャンスも。

この日だけで数千人がガムを通じて登録しました。今後は、大学キャンパスやコミュニティセンター、音楽フェスなどでも配布が予定されており、若者層や多様な背景を持つ人々へのアプローチが加速する見込みです。

デザインと社会貢献の“おいしい”融合

ヒーローガムは、見た目も中身も妥協がありません。パッケージデザインはポップでキャッチー、動画もユーモラスで心をくすぐる内容。

手がけたのは、adam&eveDDB New YorkとアニメーションスタジオUnsaid Studio

「ヒーローになれるガム」としてブランディングされており、「Just chew, match, and cure(噛んで、マッチして、治す)」という印象的なコピーが使われています。このプロジェクトが目指すのは、登録への障壁を取り除き、参加しやすさと楽しさで巻き込むこと。

ヒーローになる体験」を身近にする工夫を凝らしています。

関連情報

アメリカでは毎年2万人以上が骨髄や幹細胞移植を必要としており、その7割はドナー登録を通じて見知らぬ人からの提供に頼っています。しかし、登録者数が少なかったり、遺伝的にマッチしにくいといった課題が山積みです。そんな中で、ヒーローガムのような試みは、まさに希望のガムと言えるでしょう。

ガムを噛むだけで、誰かの命を救うヒーローになれる。そんなシンプルで画期的な取り組みが、今アメリカから世界へと広がろうとしています。

( 情報・画像出典: Get Your Gum – Gift of Life )

( 情報出典: GlobeNewswire )

命を救うユニークなキャンペーンに関連する話題では、ゲームの“ゲームオーバー”を命を託すチャンスに変える「Virtual Donors」も紹介しました。『マインクラフト』など人気ゲームに導入できるMODを通じて、臓器提供の大切さを伝える新しい試みです。

お菓子を使ったユニークなキャンペーンに関連する話題では、法律でガムが禁止されたシンガポールで誕生した、ガムそっくりの水溶性キャンディ「Unthinkables!」も紹介しました。クリエイティビティで壁を越える、遊び心満載のプロダクトです。

また、インドのスナックブランド「Too Yumm!」がクリケット大会でのスナック販売禁止を逆手に取り、食べられる応援ボードを導入した「Too Yumm! To Cheer」キャンペーンも紹介しました。

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