インドの老舗食品メーカー、ブリタニアが「Nature Shapes Britannia」というユニークな屋外広告キャンペーンを発表しました。
このキャンペーンでは、ビルボードのデザインが周囲の木々の形に合わせて作られ、自然と広告が一体化した革新的なアプローチが採用されています。
サステナビリティ(持続可能性)をテーマに、ブリタニアの取り組みを視覚的に表現しています。
樹木が形作る広告デザイン
このキャンペーンの最大の特徴は、周囲の樹木の形状に合わせてデザインされたビルボードです。
広告の文字やレイアウトは木々の輪郭に沿って配置され、ブリタニアのロゴが曲がったり伸びたりして自然の形状を反映しています。
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通常の屋外広告では視認性を優先し、木々を伐採して設置することが一般的ですが、このキャンペーンでは逆に自然の形を活かして広告を配置しました。
インドの主要都市で行われた現地調査に基づき、木々に隣接したビルボードを特定し、それに合わせたデザインが施されています。
この手法は、持続可能性に対する柔軟な考え方を反映し、視覚的にも印象的です。
サステナビリティへの真摯な姿勢
この広告キャンペーンは、単なるビジュアルの工夫にとどまりません。
使用されたビルボードの素材には100%生分解性の綿が採用されています。
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環境への負荷を最小限に抑えつつ、ブリタニアのESG(環境・社会・ガバナンス)目標への取り組みを具現化しています。
また、広告にはプラスチック中立性や廃棄物管理、循環型経済、水資源管理、エネルギー効率など、同社のサステナビリティへの進展が紹介されています。
さいごに
このプロジェクトを手がけたクリエイティブエージェンシー「Talented」は、樹木の形状や成長パターンを詳細に分析し、デザインに反映させました。
従来の広告手法を超えた独自のアプローチで、自然と共生するデザインを実現しています。
ブリタニアの「Nature Shapes Britannia」キャンペーンは、自然と共存する広告の新しい形を示しました。
サステナビリティという大きなテーマを身近に伝えるこの取り組みは、私たちに環境とビジネスの共生を考えさせます。
先日、ベネディクト・カンバーバッチ主演で、英国の年金基金が森林破壊を助長する企業に多額の投資を行っている現状を風刺的に描いた広告「Benedict Lumberjack」を紹介しました。
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また、チリの文化的シンボル「アニミタス」をSNSアイコンと組み合わせ、運転中のスマートフォン使用の危険性を訴える「Social Wreaths」キャンペーンを紹介しました。
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