マウリツィオ・カッテランの「コメディアン」は、「バナナをダクトテープで壁に貼った作品」というシンプルすぎる表現と高額な落札額でアート界に衝撃を与えました。
このニュースを受けて、アートをテーマにしたユーモラスなプロモーションを展開する企業が登場しています。
今回は、「リキッド・デス」と「チートス」が話題作を巧みにパロディ化したユニークな取り組みをご紹介します。
620万ドルで落札されたバナナアート
マウリツィオ・カッテランの「コメディアン」
イタリア人アーティスト、マウリツィオ・カッテランの作品「コメディアン」は、壁にダクトテープで貼り付けられた、ごく普通のバナナ。
この作品が620万ドル(約9億6000万円)で落札され、アート界だけでなく世界中の注目を集めました。
壁に貼り付けられたスパークリングウォーター缶
リキッド・デスの「アート缶」
炭酸水ブランド「リキッド・デス」が発表した「アート缶(Can of Art)」は、自社の炭酸水を高価なアート作品に見立てた商品です。
壁に貼り付けられたのは「19.2オンスのマンゴーチェーンソー味スパークリングウォーター」缶。
セットには
- 「本物証明書」
- 「ダクトテープ 1 ロール」
- 「マンゴーチェーンソー味 10 年分」
が含まれています。
驚くべきはその価格。
「コメディアン」のバナナに対抗する形で、缶1つに520万ドルの値が付けられています。
Original art for sale: $5.2 million. Available only in the #LiquidDeath merch store. This is a tremendous value given that a 19.2oz can of our flavored sparkling water is valued at more than twice a banana in your local convenience store. https://t.co/lQi8neKvEe pic.twitter.com/d0SaMADL4O
— Liquid Death (@LiquidDeath) November 21, 2024
リキッド・デスは
これは、私たちのフレーバー付きスパークリングウォーターの19.2オンス缶が、地元のコンビニエンスストアでバナナの2倍以上の価値があることを考えると、非常にお得な価格です。
とユーモアたっぷりにコメント。
アートと日用品の価格差を皮肉るメッセージ性が光るプロモーションとなっています。
( 情報・画像出典: Can of Art – Liquid Death )
チートスの一粒がアートに!
「チェスターのいたずら」
スナック菓子ブランド「チートス」も、「コメディアン」をパロディにしたプロジェクトを展開しました。
同社の「チェスターのいたずら(Mischief by Chester )」は、1粒のチートスをダクトテープで壁に貼り付けたアート作品をeBayでオークション出品しています。
落札者はアート作品の他に
- 「アーティストのサイン入りの認定証」
- 「落札額に相当する量のチートス」
が提供されます。
出品開始から数日で51件の入札が集まり、最高額は1100ドル(約17万円)に達しています。
( 情報・画像出典: Mischief by Chester | eBay )
右下のチェスターの指の跡にユーモアを感じます
さいごに
マウリツィオ・カッテランの「コメディアン」は、アートの定義や価値について考えさせるきっかけを提供しました。
リキッド・デスやチートスのプロモーションは、この議論をさらに面白くし、アートを消費者に身近なものに変えています。
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