中国では、AI技術を使って亡くなった家族や高齢の家族のデジタルドッペルゲンガーを作ろうとする人が増え、ビジネスとして注目されている とGlobal Timesは報じています。
この記事でいうデジタルドッペルゲンガーは写真やビデオなどの過去のデータに基づいて、AI技術を使用して亡くなった個人の音声、画像、行動を再現し、「デジタル復活」した故人のことです。
デジタルドッペルゲンガーが愛する人を失った人々の痛みを和らげる一方で、倫理や法的な問題も浮上しています。
「デジタルヒューマンの時代」が近づく中国で、AI技術を活用して亡くなった愛する人を蘇らせる新たなビジネスが物議を醸す
「デジタルヒューマンの時代」が近づく中国で、AI技術を活用して亡くなった愛する人を蘇らせる新たなビジネスが物議を醸す
(Bringing back deceased beloved ones through AI technology becomes a new, controversial business in China as ‘era of digital humans’ approaches – Global Times)
With the rapid development of AI technology, the”digital resurrection” of deceased loved ones is practically becoming an industry in the country, with controversies following close by, of course.
AI技術の急速な発展に伴い、亡くなった愛する人の「デジタル復活」は事実上この国で産業になりつつあるが、もちろんすぐ近くで論争が巻き起こっている。
Bringing back deceased beloved ones through AI technology becomes a new, controversial business in China as ‘era of digital humans’ approaches – Global Times
Recently, a video blogger “resurrected” late stars through AI without obtaining permission from the stars’ families. The father of late Chinese singer-actor Qiao Renliang has required the video blogger to remove the video and said that the move reopened his old emotional wounds.
最近、あるビデオブロガーが、スターの家族の許可を得ずに、AIを通じて亡きスターを「復活」させた。中国の歌手で俳優の故チャオ・レンリャンさんの父親は、ビデオブロガーにビデオを削除するよう要求し、その行為によって古い心の傷が再び開いてしまったと述べた。
Bringing back deceased beloved ones through AI technology becomes a new, controversial business in China as ‘era of digital humans’ approaches – Global Times
Many netizens and law experts also characterized the move as offensive to family members of the deceased and violated portrait rights and privacy, calling for more complete and detailed regulations and management to catch up with the impact of the market of the rapid development of AI technology.
多くのネチズンや法律専門家も、今回の措置は故人の家族を侮辱し、肖像権やプライバシーを侵害するものであると特徴付け、急速なAI技術の発展による市場の影響に追いつくために、より完全かつ詳細な規制と管理を求めた。
Bringing back deceased beloved ones through AI technology becomes a new, controversial business in China as ‘era of digital humans’ approaches – Global Times
この記事から思い出されること
この記事を読んで
- 2023年のAIでビートルズのジョン・レノンの声抽出したニュース
- 2023年に話題になったAIフレディ・マーキュリーが歌うビートルズの「Yesterday」の動画
- 1991年にナタリー・コールが父ナット・キング・コールと親子バーチャル共演をした「Unforgettable 」
を思い出しました。
ビートルズ「最後の曲」年内発表、AIでジョン・レノンさんの声抽出
AIフレディ・マーキュリーが歌うビートルズの「Yesterday」が話題に
AIフレディ・マーキュリーが歌うビートルズの「Yesterday」が話題に。Hassiel Casañasというユーチューバーは、AI(人工知能)を使って、ビートルズの「Yesterday」をAIフレディ・マーキュリーにカヴァーさせています
AIフレディ・マーキュリーが歌うビートルズの「Yesterday」が話題に – amass
ナタリー・コールが父親ナット・キング・コールと歌ったデュエット曲「アンフォーゲッタブル」
ナタリー・コールの「Unforgettable 」の際にも批判があったとインタビューで語っています。
映画内では、素晴らしい歌を披露しているナタリーだが、以前父親ナット・キング・コールと歌ったデュエット曲「アンフォーゲッタブル」については「あのデュエットを作った後に、(多くの批評家から)父親に敬意を表していない、不快だ、さらにミュージック雑誌R&Rでは、わたしの記事の横に人が首をつっている漫画が描かれていて、亡くなったわたしの父をよみがえらせるみたいな皮肉な記事が書かれていたんだけれど、一週間後に実際に曲が発売されると、メタリカの曲を抜いて、全米No.1のソングになったの!」とあの夢のコラボも批判した人々を見返してやったそうだ。
ナタリー・コール、父ナット・キング・コールとのデュエットを語る!|シネマトゥデイ
さいごに
「故人と会いたい」
「もう一度話がしたい」
そういった願いがAI技術の発展で叶いつつあります。
そのいっぽうで故人の家族の心情や肖像権、プライバシーなど取り巻く問題も新たな局面を迎えています。
故人を思う人の心の救済とAI周辺の規制や法整備。
むずかしい問題ですが、双方が納得する落とし所が求められています。
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