

カザフスタンで環境清掃活動に参加していたボランティアが3,500年前(青銅器時代または鉄器時代)の岩絵を発見しました。
しかし、この遺跡は専門家の間ではよく知られたもので、より詳しく調査できるようになるまで遺跡を保護するために秘密にされていたものでした。
カザフスタンで約3,500年前に遡る岩面彫刻約100点が発見される
カザフスタンで約3,500年前に遡る岩面彫刻約100点が発見されました。
発見したのは『Taza(クリーン)カザフスタン』環境保護キャンペーン中のボランティアでした。
ASTANA – Tengrinewsが報じたところによると、全国的な『Taza(クリーン)カザフスタン』環境保護キャンペーンのボランティアがジャンビル地域で青銅器時代に遡るペトログリフ(岩面彫刻)を発見した。
歴史的・文化的建造物周辺の景観整備に注がれたキャンペーンの2週目に、 サリス地区のアクトガイ村から約3.5キロ離れたそびえ立つ尾根のふもとで岩の彫刻が発見された。
「私たちは非常に珍しい絵に偶然出会い、その意味を理解するために考古学者の専門知識を求めました。この発見が歴史に新たな光を当ててくれることを願っています」とボランティアの Assylzhan Pazylbekov さんは語った。
Khabar 24の報告によると、考古学者たちは青銅器時代と初期鉄器時代に遡る100以上の岩面彫刻を発見した。
Volunteers Discover Bronze Age Petroglyphs in Kazakhstan During Environmental Campaign – The Astana Times
これらの岩面彫刻には、当時の人々の日常生活や世界観が描かれており、狩猟やアルガリ、羊、二こぶのラクダなどの動物の要素が特徴的である。
この遺跡はより詳しく調査できるようになるまで保護するために秘密にされたものだった
Live Science の取材によると、この遺跡は ”より詳しく調査できるようになるまで保護するため” 秘密にされたものでした。


しかし、この遺跡は「まったく新しいものではなく」、専門家の間ではよく知られていると、カザフスタンのカラガンダ国立大学サリャルカ考古学研究所の考古学者、Viktor Novozhenov 氏は Live Science に電子メールで語った。
ボランティア プロジェクトには関わっていない Novozhenov 氏は、この遺跡は詳細に研究されておらず、その岩絵は査読付き学術誌にまだ掲載されていないと指摘した。
Novozhenov 氏は、学者がカザフスタンで岩絵の遺跡を発見すると、適切に記録され、公表されるまでその場所を秘密にしておくことを好むことがあると述べ、破壊者やその他の個人による岩絵の遺跡の破壊が問題となることもあると指摘した。Novozhenov 氏は、これらの岩絵遺跡を適切に記録するには、より多くの資金と資源が必要だと述べた。
「必要な分析や現地調査を行うための専門家と資金が足りない」と同氏は語った。the Astana Times で述べられている研究に関わった考古学者や政府関係者は、本稿の出版時点ではコメントの要請に応じなかった。
3,500-year-old rock art of wild sheep and double-humped camels revealed in Kazakhstan | Live Science
意図的に秘密にされていることもあるんですね。
でも事情を知らずに「遺跡を発見した!」と思っていた皆さんにしたらガッカリですね……。
さいごに
カザフスタンで発見された3,500年前の岩絵について紹介しました。
発見者のみなさんにとっては残念でしたが、遺跡を保護するためにはやむをえないでしょう。
分析や現地調査が進むと新たな発見があるかもしれませんね。
先日、ドイツ南部にあるフォーゲルヘルト洞窟で発見された3万年以上前の彫刻について紹介しました。


あわせてどうぞ!