

アラスカの冬は長く厳しいですが、その冬が終わる頃、アンカレッジの街は熱狂に包まれます。その理由は、毎年開催されるファー・ランデブー・フェスティバル(Fur Rendezvous Festival)、通称ファー・ロンディ(Fur Rondy)です。
この祭りの目玉イベントは「ランニング・オブ・ザ・レインディア (Running of the Reindeer)」。
なんと、トナカイと一緒に街中を走るユニークなレースが行われ、参加者や観客を楽しませます。冬の終わりを祝うこの祭りは、地域の人々にとって特別な意味を持つイベントです。
北極圏南のパーティー「ファー・ランデブー・フェスティバル」
ファー・ランデブー・フェスティバルは、毎年2月の最終週から3月の初めにかけて、アラスカのアンカレッジで開催されます。
このフェスティバルは「北極圏南のパーティー(Party South of the Arctic)」とも呼ばれ、多くの観光客が訪れます。12日間にわたるイベントでは、約20〜25種類の公式文化・スポーツアクティビティが楽しめます。
元々は冬のスポーツトーナメントとして始まったこの祭りは、毛皮取引が盛んだった時代に毛皮業者が集まる機会と結びつき、「ファー・ランデブー」という名前で親しまれるようになりました。2025年には90回目の開催を迎え、犬ぞりレースや雪像コンテスト、トナカイレースなど、他では体験できないユニークなイベントが盛りだくさんです。
トナカイに追いかけられるユニークなレース「ランニング・オブ・ザ・レインディア」
中でも一番人気のイベントは、ランニング・オブ・ザ・レインディアです。
このユニークなレースは2008年に誕生しました。きっかけは、地元のラジオDJがスペインの「牛追い祭り」の話をしていたことから、「牛ではなく、アラスカらしくトナカイでやったら面白いのでは?」という冗談が実現したものです。以来、アンカレッジの冬の風物詩として定着しました。
レースはわずか3.5ブロック(約400メートル)ですが、参加者の熱気は圧倒的です。参加者は思い思いのコスチュームを身にまとい、トナカイに追いかけられながら街を疾走します。このレースは順位を競うものではなく、目的は「トナカイに追いつかれないこと」。
しかし、真剣に走る人ばかりではなく、スーパーヒーローの衣装やトナカイの角をつけた人、さらには水着姿で走る猛者もいます!気温が氷点下になることもある中、参加者たちは寒さを忘れて盛り上がります。
毎年、地元の人々だけでなく、全米や世界中から観光客が訪れ、レースの収益は慈善団体に寄付され、地域社会にも貢献しています。
幻想的な花火から迫力の犬ぞりレースまで! 冬の祭典の多彩な見どころ
ファー・ランデブー・フェスティバルには、トナカイレース以外にも多くの見どころがあります。
- 花火:冬の夜空を彩る花火は、幻想的な美しさを放ち、観客を魅了します。
- 犬ぞりレース:アラスカの冬の風物詩である犬ぞりレースは、迫力満点の競技で、観客の心を掴みます。
- 雪像コンテスト:プロのアーティストからアマチュアまで、さまざまな雪像が展示され、創造性あふれる作品を楽しむことができます。
- 毛皮のオークション:アラスカの伝統的な毛皮取引の様子を見学でき、地域の文化を体験する貴重な機会です。
- カーニバル:移動遊園地がやってきて、大人も子供も楽しめるアトラクションが揃い、家族連れに人気です。
関連情報
ファー・ランデブー・フェスティバルは、1935年に始まった伝統的な冬祭りです。
しかし、1990年代から2000年代にかけて参加者が減少し、一時は存続が危ぶまれました。そんな中で登場したのがランニング・オブ・ザ・レインディアです。このユニークなイベントが話題を呼び、観光客が増加しました。現在では毎年10万人以上が訪れ、地元経済にも大きな影響を与えています。さらに、参加費の一部はチャリティーに寄付され、地域貢献にもつながっています。
アラスカの冬の魅力を存分に味わえるこのフェスティバルに、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
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